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林くんの日記

そこには元気に走り回る林くんの姿が!

ソクラテスが、"無知の知"に気づいたというだけで、自分が世界一賢いと確信するのはちょっと傲慢なんじゃないの説

哲学 倫理 歴史

僕はソクラテスがあまり好きではない。特に、無知の知とかいうのが気に入らない。

 

古代ギリシャの哲学者ソクラテスは、

  • 「自分は何も知らないけれど、自分自身が無知であるという事だけは知っている」という点において、何も知らないのに知ったかぶりをしている自称賢者たちより少しだけ自分の方が賢い。

という考え方を持っていた。いわゆる無知の知と呼ばれる考え方である。

ソクラテスは、この無知の知という武器を最大限に生かして、当時の自称賢者たちを片っ端から論破していったという。

 

アドラー心理学が流行するきっかけとなった本、「嫌われる勇気」の中にも、ソクラテスの話がいくつか出てくる。なんでも、著者の岸見一郎氏が古代ギリシャ哲学に詳しいらしい。「嫌われる勇気」が対話形式になっているのもそのためらしい。

 

「嫌われる勇気」の中で、劣等感についての部分で、こんな事が書かれている。

  • 自分が不幸であること自慢をする人たちは、不幸である事によって「特別」であろうとし、不幸であるという一点において、人の上に立とうとします。

ここで、この文の”不幸”を”無知”に置き換えてみると…

  • 自分が無知であること自慢をする人たちは、無知である事によって「特別」であろうとし、無知であるという一点において、人の上に立とうとします。

となるんだけど、これはかなり僕のソクラテスのイメージに近い。無知の知というより、無知の自慢という感じがする。諸葛孔明みたいな、三回もお願いされないと自分から世に出ません的な謙虚さが、微塵も感じられない気がする。諸葛孔明三顧の礼の対極にあるのが、ソクラテスの問答法って気がする。

 

ここまでソクラテスを悪く言ってきたけど、好きなところもあって、「大切なのは単に生きる事よりも善く生きる事だ」みたいな事を言ってるけど、彼は本当にそういう生き方を実践したという気がする。そういう意味で、ソクラテスは凄い人だと思う。

また、ソクラテスは、批判ばっかりするのに自分の意見は何もないムカツク奴だけど、自分が無知である、と認めている点では、かなり謙虚な人だとも言える。

一方、世の中には、批判ばっかりするのに自分の意見は何もないムカツク奴、であると同時に、自分が無知である事にすら気づいていないどうしようもない奴だって、世の中にはいっぱいいる気がする。やっぱりソクラテスは凄いのかも知れない。彼自身が著書を残していないから何とも言えないってところはあるけど。